話題の「この世界の片隅に」を見た映画慣れしてないJDの感想
映画、「この世界の片隅に」見ました!
最近ちょっと映画見るようになりまして、有名だし見に行っとくか〜と思って。
と、言うわけで今回はすこし映画の話です!
本のブログなのにすみませんすみません!
以下ネタバレありの感想です!
あらすじ
「すず」という一人の女性の人生を描いた作品。
子供の頃の不思議な体験から、結婚、その後の戦時中日常生活が語られます。
感想
映画館で一度は見てほしい作品です…!
小さく、クスッとホロっと来るような映画でした。
オープニングとして流れる「かなしくてやりきれない」、初めて見たときはなんとも思いませんでしたが、2回目以降はこっそり泣くことになりそうです。
押し付けがましくない戦争もの
「この世界の片隅に」は俗に「戦争もの」と呼ばれるものです。
ただ、「火垂るの墓」とは一味違います。
「火垂るの墓」は悲しすぎて見てられない……辛さが前面に出すぎて見るのに体力を使いすぎる…。
って人こそ、見る価値がある映画です!
(もちろん火垂るの墓も名作ですが!)
戦争の悲惨さを前面に押し出す、というわけではなく、「戦時中を生きる人」が中心に描かれています。
人間の強さとか弱さとか、そういう部分に焦点が当てられているんです。
辛いことがあっても、それが日常になってしまうし、悲しんだところで日常は変わらない。
そんなふうに生活してるのを感じさせる主人公の「すず」さん。
戦争が終わった日のシーンが、すずさんの感情が一番出ていてよかったです。
このすずさんや、周りの人たちの魅力か溢れた映画になっています。
全員にドラマがある
この映画、好きなキャラクターが一人は現れるのではないかと思います。
私はリンさんが好きでした…。
(余談ですが、昔からファイアーエムブレム烈火の剣のリン、千と千尋の神隠しのリン、デレマスの渋谷凛、リンと名のつくものはなんでも好きなのでは?と思ってしまいます。
「僕と彼女と彼女の生きる道」の凛ちゃんは普通です。)
↑読まなくていいです
このリンさん、エンディングでフォーカスが当てられたストーリーが流れるので注目して見てください…。
見ていて言葉にならない、胸に「グググッ」とくる感じのサイドストーリーです。(語彙)
でもクラウドファンディングの名前をずっと見てても面白いです。二回見てください。
リンさんにはサイドストーリーがありましたが、それだけではなく全てのキャラクターに人生があるな、と感じさせる作品でした。
義理の姉妹となるおねえさんですが、まぁ〜嫌な奴です。
でもいっつも釜を焦がしてしまうような不器用なところがあったり、面倒見がいいところがあったり…。
今までの人生も作中で語られます。最後には「悪い人じゃないんだけどねぇ……」ってなります。なんとなく憎めないというか。
昔馴染みの水原さんにも、すずさんの妹すみちゃんにも、ちょい役のおばさんたちにも人生があります。
周作さーん!!!!!
すずさんの旦那さんの周作さんですが、めちゃめちゃに優しい。
この夫婦の仲良し具合も映画の見どころの1つです。
ちょっと抜けてるところがあるすずさんと、そんなすずさんに優しい周作さん。
見ていて「ウワァアお幸せにな!!お幸せにな!!!(錯乱)」ってなります。
この周作さんとすずさんのやりとりや動きの1つ1つが、アニメだとは思えない色気を放つ瞬間があって、
「ダァアア!!!お幸せにな!!!お幸せにな!!!!!(二度目)」
ってなります。
兎にも角にも周作さんがめちゃめちゃいい旦那さんなので、世の中の女性〜!!!
見てくれ〜〜〜!!!!!
声、「のん」さんでよかった~
このすずさん、声を女優ののんさんがやっています。
この声がめちゃめちゃ…なんかこう…「すずさん」なんです……。
のんさんの声がすずさんというキャラクターを確立させる要素になっているんですよ。
すずさんのちょっと天然入った可愛いキャラクターが、のんさんの声のイメージとぴったり。
原作を読んだことがないからかもですが、全く違和感がなくてびっくりでした。
のんさん好きな方だけではなく、そうでもないぜ!って人でも見てみてください!
方言も(あまちゃんとは違う感じなのに)頑張ってますし、イメージが少し変わるかも!?
「この世界の片隅に」、素敵な映画でした!!
是非みなさん、一度は映画館で見るといいですよ!!!(ゴリ押し)
私はいつか漫画の方を読んでちゃんと本の感想を書きたいです!ではでは!!
大学でも勉強したし、太宰治「皮膚と心」の感想を言う
もう年末ですね!!
今回は太宰治の「皮膚と心」を読みました!(青空文庫で読めます!)
さて、前にも申し上げたかもしれませんが、私は文学部!!日本文学科(国文学科)!!の!!女子大生!!!!!です!!
で、なにを専門でやってるかというと、今回の太宰治の「皮膚と心」なんですよ!!!!
というわけで、今回は太宰治の「皮膚と心」で書いていきますよ〜〜!
ここからはネタバレありです!
あらすじ
ある日、主人公の「私」に原因不明の吹出物ができてしまう。「私」は昔から皮膚病にだけはなりたくない、と考えていて、非常にショックを受ける。少し前に結婚していた夫である「あの人」に吹出物を見せ、「ぬかにかぶれたのかもしれない」と納得させるが、吹出物はどんどん悪化していき…。
感想
昔、私は、太宰治が好きじゃなくてですね…。(唐突)
『人間失格』を中学校時代に読んでから
「なんだこの!!!!!憂鬱マン!!!!」
と苦手意識を持ってしまってからは嫌厭してました。(アホすぎる感想)
よく文学部に入れたなって今でも思いますが、そんな私でも、この「皮膚と心」を読んでから好きになったんです!
なので、是非是非、「太宰治暗いねん!!」って苦手意識を持ってる人は、この作品とかを読んで見てほしい!
他にも『ヴィヨンの妻』とか『女生徒』とか、女性目線で書かれてる話はオススメです!面白いですよ!
まぁ別に明るい話ではないですが。
なんといっても、この主人公の「私」、プライドが高くて自意識過剰なんですよ。
ちょっと共感できちゃう〜!!!!!
読んでるうちに
「あぁ〜〜〜!!!自分のことを卑下して、その卑下してることに対してプライド持っちゃうことあるよね〜〜!!!そのプライドに気づくとめっちゃ辟易するよね〜!!!」
と思います。
少しだけ論文を読んだ感覚で言うと、この「皮膚と心」という作品、ジェンダー的な見方で見られることが結構多いです。
「肌や見た目を気にする女性」とか「ヒステリックな女性」とか。
こういう世間一般の「女性」のイメージが結構つまってる作品なんですよね。
男性がこういうの書くと嫌な感じになりそうですが、そうでもないんです!
この作者の男性である太宰治はこの作品に対して、
「皮膚と心」は昭和十四年に書いた。私は男のくせに、顏の吹出物をひどく氣にするたちだつたので、こんな作品を思ひついた。
と言ってます。
太宰も肌荒れとか気にする方だったんですね〜。
そういう女性的な繊細さを持っているからなのか、太宰の女性主人公の小説、女として読んでて全然嫌じゃないんですよね。
男性作家作品なのに、意外と共感できちゃうところとかがあるんです。
女々しいからこそ面白い、良い、って感じる作品です!
最近で言うと、back numberの曲の歌詞とか死ぬほど女々しいじゃないですか(褒めてます)
(ちなみにback numberは「バンドマンに彼女を取られたから」という理由で結成されたとか…女々しすぎて爆笑してしまいます(褒めてます))
(ちなみに「逃した魚」とか「あとのまつり」とかの時期が一番女々しくて良いです。アルバム名からして女々しい(褒めてます))
(こんなに言ってる割に最近の曲はマジでわかりません)
そういうイメージで、太宰治の作品も死ぬほど女々しいからこその良さがあるんですよ。(なんぞそれ)
あまりにまとめが雑な気もしますが、「皮膚と心」は現代に伝わる「女々しさ」の魅力がある作品です。
ということで、太宰治「皮膚と心」、暇だったら是非読んで見てくださいね〜!
↓280円で買えるので手元に是非!「皮膚と心」が入ってます。
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女子大生だけどブログ書いてるし『入社1年目で差がつくパソコン術』を読んだ感想
今回は、中山真敬著、『入社1年目で差がつくパソコン術』を読みました。
入社1年目で差がつくパソコン術: 20代で「結果を出す人」の教科書 (知的生きかた文庫)
- 作者: 中山真敬
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/03/20
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こちらもおすすめされたことがきっかけです。
どんな本か
パソコンでするあらゆる作業を効率化できる機能を紹介。
主にショートカットキー等だが、使えるサイトやフォルダの作り方、使い方まで紹介されている。
感想
めっっっっちゃ便利!!!!!!!
↑この太字も、普通に書いたらマウスでポチポチ変えなきゃなところを、[Ctrl]+[B]のキーで一発です。戻すのには[Ctrl]+[space]で一発です。
(ちなみに大きさと色はマウスで変えました)
強い!!!!!!!!!!!(大興奮)
ちなみにこのアンダーラインも[Ctrl]+[U]でやってます!!!うひょ~(しつこい)
はしゃぐのもこれくらいにして、もうすこしマトモっぽい感想言っていきます。
パソコン初心者だけではなく、日常生活でパソコンを普通に使っている、使えている、という人でも必ず役立つ知識が詰まっている、という印象でした。
というか、この本は「今別にショートカットキーとか使ってないけど困ってないしなぁ……」みたいな人にこそ読んでほしい!
困ってるよ実は!!!!
困ってる、とは言いすぎ(ごめんなさい)ですが、ブログを書くにも使え、普通のサイトをめぐるのにも使えます。
日常の一コマが着々と時短されるので、ちょっとでもパソコンを使う人は一読の価値ありですよ!!!
というか、個人的に超おすすめしたいのは、
レポートを書くことが多い大学生。
大学生の皆様~~~~!この本読んで~~頼む~~~~!!!!
私ももう少し早くこの本を読んでいたら、あの長文レポートや図表まとめが楽になったのに~と悔やんでます。
「入社1年目」にこだわらず、いろいろな方に読んでほしい本でした。
読む、と言っても図が多く、見開きの1/4程度しか文章がないページがほとんどなので、時間がないわ!とか、文章嫌い!!!って人でもすらすら進みますよ!
強いて、強いて!!難点をあげるとしたら、
章ごとのまとめキーワードが「……?」ってなってしまうこと。
まとめをパッと見て、「あ~そうそうコレコレ!」とはなりません。まぁ目次をみれば一発で目的のページが探せるので全然オッケーなんですが……。
そのまとめの「……?」感も薄れるほど中身はしっかりしています。
重要で使う頻度が高いものから載っている(気がする)ので、もし見かけたらチラッと立ち読みだけでもするといいですよ!手元にほしくなると思います()
短いですが今回はこんな感じで!
それでは~~~~~!
女の人生漫画「すーちゃん」を女子大生が読んだ感想
今回は「すーちゃん」読みました。
まぁ、漫画本なので読んだ、という感じではないですが。
ちなみに再読です。
今回、なぜ再読に至ったかというと、
ほかの記事でも言ってるんですが、奥田英朗の『家日和』の・・をこの『すーちゃん』の益田ミリさんがやっておられまして、久しぶりに読み返そうかな、と思った次第です。
さて、ここから先はネタバレありですよ~!
どんな本?
カフェで社員として働く三十代独身の、「すーちゃん」という女性が主人公の四コマ漫画。柔らかでシンプルな絵とは裏腹に、少し胸をえぐるようなリアルな日常を描く。
感想
再読なんですが、一回目よりもちゃんと読んだからか、胸に突き刺さる言葉の多いこと多いこと。
しかもブログで紹介しようにも、一言一言はシンプルすぎて、全体の流れがないと伝わらない……!
内容としては、「人生ってほろ苦いかよ~~~~~」ってちょっとしょんぼりしてしまうエピソードや、「わかる~~~~~」とか、「あ~~~~~」ってなるエピソードがつまってます。(雑)
すーちゃんやまいちゃんに自分を重ねる、というよりかは、周りの気遣いのない人に自分を重ねたりして、ちょっと反省したりします。
もちろんですが、すーちゃんにも共感する部分はありますよ。
片思いでなんもできないところとか。頑張ってほしい。ホントに頑張ってほしい。
すーちゃんを読んでて、「すーちゃん」派か、「まいちゃん」派か、ということになると思うんですけど(ならないです)私はまいちゃんが好きです。
まいちゃんは、すーちゃんのご近所の友達の営業として働く同じく30代女性です。不倫してます。
いくら不倫していようと、好きなものは好き。
どこが好きって聞かれてもよくわかんないんですよね。感想ブログやめちまえって感じですが。
こういうタッチの漫画、ほかにツレうつシリーズしかもってないんですが、「漫画の癖にぐいぐい内面えぐってくるな」とか「へええ~ためになるぅ」ってことがあったりして面白いです。
幻冬舎文庫さんの漫画ってほかにどんなのがあるのか気になって調べてみると
「野武士のグルメ」なる漫画が。
すげえインパクト。
ポチるか悩みましたが、今は積んでる本が死ぬほどあるので我慢です。
あまりに自分で決められないし『自分で決められない人たち』を読んだ
矢幡洋著『自分で決められない人たち』を読みました。
私は成人しているのですが、この年になっても大事なことが自分で決められないことが多々あります。(情けない)
そんな自分の欠点を直す一助になったらと『自分で決められない人たち』という本を読みました!
どんな内容か
一言で言うと:依存性パーソナリティの説明
さまざまな例を用いて、「依存性パーソナリティ」について説明している内容でした。
本来の目的である「自分で決められるようになる」という手段を知れる本、というよりかは、
・「自分で決められない人たちがどんな人か」
・「どんなパターンがあるか」
・「どんな弊害があるか」
ということがわかりやすく書いてあります。
自分で決められるようになるか
結論からいうと、この本を読んでも、「自分で決められる」ようにはなりません。(たぶん)
いや、
どんな本でも読んだ後に行動しなきゃ変わらんがな~!
というのはもちろんありますが!
具体的な方法を教えてくれる本ではないことは確かです。
方法を手っ取り早く知ろうとしてしまうあたり、「自分で決められない」性格なんだなぁとは我ながら思いますが!!!!
「じゃあ決められない自分を変えたい!って人でも読む必要ないの!?」
って聞かれるとそうではないです。(わかりづらい)
自分の特徴を知ったり、自分が世間からどう見られているのか知ることができたり、自分はここまでじゃないな……でもこの傾向は強いな……と思ったり……。
個人的に、参考になるなあと感じた部分は、筆者が例に挙げていた、依存症患者の治療例でした。
「自分に自信を持たせるよう、小さなことでも褒める」などは、自分の意識下で自分をほめていけばちょっとずつ変わるかも!?と参考になりました。
(それがコンスタントにできれば苦労はしていない感じもしますが……。この場合はお医者さんという外的アプローチなので、変化が明らかでした)
「明日、朝起きたら、自分の身の回りのすべての問題が解決していたら、何をしたいですか」と聞くなど、自分だったらどうするかな~など、考えてみれるのがよかったです。
まぁ、対策的なことはほとんど載ってないので、
「自分で決めらなれないどころか自分で考えるのもしんどいんですけど!!」
って人にはもっと直接的に方法を教えてくれる本のほうがおすすめだよ!って感じですかね。
逆に言うと、方法だけ説明される本よりも「読んだだけで解決した気になる」ことはないので、こっちのほうが優柔不断が改善されるかもしれません。(ダメでも責任は取りません)
未来予想
私はこの本において「ネオ依存症」という部類に入っているようです。
ネオ依存症ってめちゃめちゃに依存症って感じがしますが、この本の中だと、「コミュニケーションを避ける」というイメージで説明されています。
俗に言う「回避依存」に近いですかね。
自分にない価値観を持つ人を、理解できないと遮断する。
他者に興味を持たない。
等々。
そして、このネオ依存症は、この本が発売された当初(2004年)は、結構目新しいものだったようです。(最先端のものとして描かれています)
ネオ依存症が今後蔓延していくだろう、という話でした。
それが10年後、女子大生の私に(少しですが)その傾向があり、周りにも数人思い当たる節がある人がいる、というのは、
著者、先読み能力がすげえな!!って感じです。
そんな先読み能力がある著者が今後の未来を予想していました。
一例をあげると、
「しつけ大学ができる」等。
昨今は「面倒見の良さ」を大学に求めているひとは多いイメージがありますね。
(どれだけ昔に比べてニーズが増えているかはわかりませんが。)
また、これからは自分大好きわがまま人間が大量発生するのでは、という予想も立てていました。ひえええ……嫌すぎる……。
どんな人にでもおすすめするかといえば微妙ですが、心理学的な本が好きな人は好きだと思います!
私の場合は、こういう心理の人もいるんだなぁ、自分もこういうところがあるかもなぁ、と楽しんで読むことができました!
でも、めちゃめちゃ臨床心理系の話で、脳科学的な話ではなく、しかも凡例が多い!という癖の多い本なので、読む人は選ぶかなぁという印象でした。
ただ、自分がいろんな決断を他者にゆだねがちだなあ、できないふりして人にやってもらうことがあるなあ、って人は、自分を知るためにも、一読の価値ありですよ!
女子大生の一言:脱☆自分で決められない人間、目指します。
社会的新人JDが『伝説の新人』を読んだ感想
今回読んだのはこちらです。
柴垣樹郎・小宮謙一『伝説の新人――20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違い』
伝説の新人 20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違い
- 作者: 紫垣樹郎,小宮謙一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ビジネス書です。
この本を読むにあたった経緯
私が就活中に本をこの本を勧められたので読みました。
じつは、この本を勧められたのは二度目。
なんだかすごい本らしいぞ、と今更になって思います。
内容・あらすじ
この本は、20代のうちに仕事を通していち早く突き抜け、伝説となるような仕事を数多く残し、他には替えがたい存在になりたいという人のために生まれました。
世の中には、「あの人は優秀だ」と呼ばれる人はたくさんいますが、「超一流」と呼ばれ、その仕事ぶりを「伝説」として語られるような人はほんの一握りしかいません。
冒頭の文を引用しました。そんな伝説の新人になるために何をすればいいか、という内容です。
感想
私はゆとり女子大生なので、「ビジネス書」に苦手意識があったのですが、読んでいて楽しいし、読みやすいしで、読んでよかったなと思います。
この本は、20代のうちに仕事を通していち早く突き抜け、伝説となるような仕事を数多く残し、他には替えがたい存在になりたいという人のために生まれました。
先ほどあらすじでも引用したとおり、現状で伝説を目指している方が読むのに最高の本だと思います。
まず、成功者の具体例が非常に多く、話に説得力がありますし、コピーライターもやっているとだけあって、文章の読みやすさがすごいです。
書いてある内容も、めちゃめちゃにモチベーションが上がるようになっています。
私も上がりました。
ただ、私のように、「伝説かぁ、考えたことはないけど、しっかりは仕事がしたいな」って奴でも、ばっちり学ぶことができました。
なにより、
自分にしかできない仕事をしたいな、楽しい仕事をしたいなって考えたら、裁量権が多く与えられないとできないよなぁ。
っていう部分を学ぶことができました。
あと、積極的に、それこそ「伝説並み」に行動していると、
いろんなところに呼ばれる
→いろんな人としゃべれる
→いろんな視点を手に入れられる
という話も興味深かったです。
個人的にですが、こういう「出世すること自体の意義」に触れられたのがうれしいです。
まぁ、筆者の思うところではないのだと思いますが。
その中でも個人的にひときわ学ぶことが多かったのは
第七章 伝説の新人は、好かれ方が違う
という章でした。
最近、 他者満足からなるコミュニケーションが課題なんですよ。
感想を書こう!と思って読んでいたので、感じるものがあったときに付箋を貼るようにしていたのですが、
「今の私にぴったりの内容だ~耳がイテェ~~」
と思って読んでいたので、ここだけ付箋の色が明らかに寒色系です。
気ままに付箋を選ぶのでその時の気分が出ますね。
こんな風に私以外の人が読んでも、一人一人の課題にあった内容が絶対に見つかるはずです!
もちろん全章から学ぶことはあるけどね!
というわけで、この本に書いてあることを今日から実行し、しっかりとした社会人になりたいぜ!と思ってます!!!!!
女子大生の一言
圧倒的って書いてあるとなんだかビジネス本!って感じですな。
ではでは~~!!!
奥田英朗が大好き女子大生が『家日和』読んだ感想③
奥田英朗『家日和』の続きです!今回が三記事目、ラストです。
前の二記事はこちら。
一個目→奥田英朗 『家日和』① - 女子大生が本を読んでみた
二個目→奥田英朗 『家日和」② - 女子大生が本を読んでみた
今回はラスト二編、
「夫とカーテン」
「妻と玄米御飯」
について書いていきます!
また、鑑賞についても軽く書いていきます!
以下、ネタバレありですよ!
「夫とカーテン」
一言で言うと:大変な時に力が湧くよねって話
あらすじ
イラストレーターをやっている主婦目線で語られる。夫は新しい事業を興すのが大好きで、「カーテン屋を開きたい」と言い出した。そして、知らぬうちに会社を辞めてきてしまう。そんな中、依頼されたイラストの出来が、今までにないほどよくなる。それからも、夫のカーテン屋が忙しく、落ち着かない日々を送る中で、イラストだけはうまくいって……。
感想
一言雑すぎましたかね。
あらすじだけ書くと「なんじゃ~この男は大丈夫なんか~?」と不安になってしまいますが、全体が軽いタッチで描かれているので、「大したことじゃない」感がすごいです。
本当に大したことじゃないのかはわかりませんが。
この夫婦にはまだ子供がいないこともあり、二人で暮らして幾分には生活の立て直しはいくらでもできる、という考えが根底にあるんですかね。
ほかにも、夫の「営業力」をどこかで信じているから、とか、自分も手に職を持っている余裕なのか、とかいろいろ考えられます。
カーテン屋を始める夫は、持ち前の正直な姿勢や、人に警戒されない雰囲気、話し方をもってして、どんどんカーテン屋を売り込みます。
妻自身の語り口が「軽い」ことも原因ですが、この「頼りになる」感じが、なんとなく読者を安心させるんですよね。
しかし、夫は相談もなく会社を辞め、一言もなく人を雇い、勝手にレースカーテンを100個も注文し、事業を進めていく猛者。
従業員はくせ者だし、カーテンはもともと30セットの約束だったはずだし、と、彼女は文句を言います。が、「次から気を付ける」「売れたからいいじゃん」みたいな雰囲気です。
読んでるこっちが心配になるわ!
大丈夫なんですかね。でもこの夫、なぜか憎めない。看板をスペルミスで発注するアホさ(妻が気づき訂正しました)とか、なんだかんだ人好きされる性格なんですよね。
読んでいて、彼女が事業に失敗しても別れないだろう理由を「愛しているとか、とまでは情熱的なことじゃないけれど、いないとかなり淋しいから」だと語る理由がよくわかります。
そんな心配の中で彼女が描くイラストがどんどんノリにノッていきます。
しかし、物語のラスト、夫のカーテン屋が軌道に乗ったか!というところで、彼女の傑作はコンペで落ちます。
出来レースだった、と語られ、しかもイラストを書こうかと白紙の前に座ると、先ほどまでのような「降りてくる」感覚を失います。
しかし彼女は意外と落胆せず、夫との電話で幸せな気持ちになるところで幕を閉じます。
全体的に女性目線、妻目線がリアルだとまじまじと感じました。
女の人って、内心夫に対して「バーカ」とか思ってるんだろうなって思います。
観察眼に脱帽です。
女子大生の一言
こういう、家族が大変だと自分の潜在能力が発揮される、みたいなこと、あるよなぁ……。
「妻と玄米御飯」
一言で言うと:流行りの健康生活にハマる妻と、それを揶揄したい小説家の話
あらすじ
小説家の夫が主人公。少し前に小説でヒット作を出したことから、少しずつ家族で贅沢をするようになる。そして、妻が友人の影響で、「ロハス」という自然な健康志向の生活にハマる。妻に合わせてご飯が玄米御飯になったり、ヨガに通うことになる。しかし、夫は「ロハス」を内心嘲笑していて、しかもそれを小説で揶揄りたい気持ちが高まっていく。
感想
好み的な話なのですが、私はこの人の書く男性目線の話のほうが好きなのだと気が付きました。
突然脈絡のない報告から入ってすみません。
この小説は、主人公が小説家なので、「もしや、実体験なのでは……!?」と思わせる面白さがあります。
筆者自身の書いている小説と、その小説家が書いている小説は趣向が似ていますし。
また、妻のロハス志向を揶揄って、書いてから後悔する「うだつの上がらなさ」が非常に好きでした。
本人かどうかは別としても、自分自身だと考えられるようなキャラクターををそのように表現することで、全然嫌味がなく感じ、そこも「おやじらしい」自虐だなぁと感じました。
奥田英朗はエッセイも書いているのですが、未読なので本当にエッセイ的な風味を含む小説なのかは検討もつきません。
しかし、こういう手法って面白いですよね。
これって作者なの???違うの????
っていうワクワク感があります。こういう私小説的な表現は、太宰治作品に非常に多いですよね。『人間失格』とかは、その代表作な気がします。ちなみに私は読んだことありません。
話は変わりますが、私も「流行りのものを諸手を挙げて受け入れはしないぞ!!」という中二病的な発想を持っているので、ロハスを享受する人たちを小馬鹿にしている思考がよく理解できて、そういう部分でも楽しめる作品でした。
女子大生の一言
ミーハーに楽しむことで得られるものが、世の中にはある。しかし、スカしている奴はちょっと照れくさくて騒げない。損である。
鑑賞 益田ミリ「拝啓 奥田英朗さま」
鑑賞が漫画で描かれていて、これもまた面白かったです。
この絵柄を見たときに「んんん見たことあるぞ!?」って思ったら、
家にありました。『すーちゃん』。
親指のささくれがヤベェ……。このブログが不摂生を直そうと思うきっかけになるとは思ってもみませんでした。
話を戻します。
こういうタッチの漫画本を、「ツレうつ」シリーズとこれしか持っていないので、なんだか運命的なものを感じてしまいました。
この人の作品も、なんだか時間がゆっくり進むような感じがする空気感が好きなので、ぜひ『すーちゃん』再読して感想を書きたいなぁと感じました。
以上、奥田英朗『家日和』の感想でした!
来週頭はビジネス本を攻めていきたいと考えています!
ではでは~~~~~~~!!!!!!!!!!!!
『家日和』リンク
奥田英朗 『家日和』③ - 女子大生が本を読んでみた←イマココ