あまりに自分で決められないし『自分で決められない人たち』を読んだ
矢幡洋著『自分で決められない人たち』を読みました。
私は成人しているのですが、この年になっても大事なことが自分で決められないことが多々あります。(情けない)
そんな自分の欠点を直す一助になったらと『自分で決められない人たち』という本を読みました!
どんな内容か
一言で言うと:依存性パーソナリティの説明
さまざまな例を用いて、「依存性パーソナリティ」について説明している内容でした。
本来の目的である「自分で決められるようになる」という手段を知れる本、というよりかは、
・「自分で決められない人たちがどんな人か」
・「どんなパターンがあるか」
・「どんな弊害があるか」
ということがわかりやすく書いてあります。
自分で決められるようになるか
結論からいうと、この本を読んでも、「自分で決められる」ようにはなりません。(たぶん)
いや、
どんな本でも読んだ後に行動しなきゃ変わらんがな~!
というのはもちろんありますが!
具体的な方法を教えてくれる本ではないことは確かです。
方法を手っ取り早く知ろうとしてしまうあたり、「自分で決められない」性格なんだなぁとは我ながら思いますが!!!!
「じゃあ決められない自分を変えたい!って人でも読む必要ないの!?」
って聞かれるとそうではないです。(わかりづらい)
自分の特徴を知ったり、自分が世間からどう見られているのか知ることができたり、自分はここまでじゃないな……でもこの傾向は強いな……と思ったり……。
個人的に、参考になるなあと感じた部分は、筆者が例に挙げていた、依存症患者の治療例でした。
「自分に自信を持たせるよう、小さなことでも褒める」などは、自分の意識下で自分をほめていけばちょっとずつ変わるかも!?と参考になりました。
(それがコンスタントにできれば苦労はしていない感じもしますが……。この場合はお医者さんという外的アプローチなので、変化が明らかでした)
「明日、朝起きたら、自分の身の回りのすべての問題が解決していたら、何をしたいですか」と聞くなど、自分だったらどうするかな~など、考えてみれるのがよかったです。
まぁ、対策的なことはほとんど載ってないので、
「自分で決めらなれないどころか自分で考えるのもしんどいんですけど!!」
って人にはもっと直接的に方法を教えてくれる本のほうがおすすめだよ!って感じですかね。
逆に言うと、方法だけ説明される本よりも「読んだだけで解決した気になる」ことはないので、こっちのほうが優柔不断が改善されるかもしれません。(ダメでも責任は取りません)
未来予想
私はこの本において「ネオ依存症」という部類に入っているようです。
ネオ依存症ってめちゃめちゃに依存症って感じがしますが、この本の中だと、「コミュニケーションを避ける」というイメージで説明されています。
俗に言う「回避依存」に近いですかね。
自分にない価値観を持つ人を、理解できないと遮断する。
他者に興味を持たない。
等々。
そして、このネオ依存症は、この本が発売された当初(2004年)は、結構目新しいものだったようです。(最先端のものとして描かれています)
ネオ依存症が今後蔓延していくだろう、という話でした。
それが10年後、女子大生の私に(少しですが)その傾向があり、周りにも数人思い当たる節がある人がいる、というのは、
著者、先読み能力がすげえな!!って感じです。
そんな先読み能力がある著者が今後の未来を予想していました。
一例をあげると、
「しつけ大学ができる」等。
昨今は「面倒見の良さ」を大学に求めているひとは多いイメージがありますね。
(どれだけ昔に比べてニーズが増えているかはわかりませんが。)
また、これからは自分大好きわがまま人間が大量発生するのでは、という予想も立てていました。ひえええ……嫌すぎる……。
どんな人にでもおすすめするかといえば微妙ですが、心理学的な本が好きな人は好きだと思います!
私の場合は、こういう心理の人もいるんだなぁ、自分もこういうところがあるかもなぁ、と楽しんで読むことができました!
でも、めちゃめちゃ臨床心理系の話で、脳科学的な話ではなく、しかも凡例が多い!という癖の多い本なので、読む人は選ぶかなぁという印象でした。
ただ、自分がいろんな決断を他者にゆだねがちだなあ、できないふりして人にやってもらうことがあるなあ、って人は、自分を知るためにも、一読の価値ありですよ!
女子大生の一言:脱☆自分で決められない人間、目指します。